将来の夢を叶えるための奨学金。その返済に追いつめられる家族たち。
「奨学金破産の実態」
昨日、NHKのクローズアップ現代「奨学金破産」を見ました。
奨学金問題が連日のテレビや新聞をにぎわせています。
奨学金のことをFPとして多くの方にお伝えしたいと思っているので、大変興味深い内容でした。
興味があったのに見れなかった方のために内容をシェアさせていただきます。
（ここでいう奨学金とは、日本学生支援機構の貸与型（返さなければいけない）の奨学金のことです。）
大学の年間授業料は10年前から比べて上がっている。親からの仕送り額は下がり続けている現状。
大学の授業料は、私立約８６万円。国立約５３万円。
親からの仕送り額は、月に約8万6,700円。
奨学金を返済できずに滞納するはうなぎ登りに。
自己破産する人の累計は1万件。
【ケース】弁護士事務所を訪れた２９歳のミカさん。
母子家庭で生活が苦しく、高校と大学で６００万円の奨学金を借りる。就職したのは非正規の保育士。お給料は月に14万円。
奨学金の返済が滞って自己破産するしかないと告げられる。
現在の全財産は３３０円。保育士になる夢のために奨学金を借りた。
結婚を考えた人もいるが、お金のことで恋人に迷惑をかけたくないと婚約を解消した。自己破産しかなかった。
返済予定日過ぎると５％の延滞金
返済予定日を過ぎた時点から５％の延滞金がかかり、3か月後には個人信用情報へ登録されます。
9か月後には裁判所からの支払い督促がいってしまうのです。
奨学金が払えなくなり自己破産すると、連帯保証人である親や親せきに支払いがいく。
破産した人の多くが非正規や給料の少ない人。
いくらたっても払えない。
親に迷惑をかけたくないと借りた奨学金。
能力や意欲を全部無駄にしている。
払わないんじゃなくて払えない現状。
【ケース】
よしおさん。4人の子供を育て上げ、離婚し1人暮らし。
中古のマンションのローンを支払っている。
次男が、大学院にいくため８５０万円借りた。
現在は、非正規のカウンセラーで奨学金が払えなくなる。次男は自己破産
連帯保証人の父に一括返済の請求がくる。返せる余裕なし。
民事再生で２００万円にし分割で払う。残りの６００万は、もう１人の連帯保証人の別れた妻へ。
専業主婦の妻は自己破産しかない
大学へ進学したい人が増えることでの社会への経済効果
大学で学びたい人が増えることで、トータル４兆円の経済効果があると出ている。（日本財団のデーター）
所得 2.9 兆円
社会保障の減少 1.1兆円
４兆円
社会全体で考えないといけない。
日本全体の課題。未来への投資。
知っているのと知らないのでは大違い。
今日は、かなり重い内容になってしまいました。
奨学金って、
本来は ”学びたい人を応援して、その学んだ人が活躍し、明るい社会をつくる”
それが目的ですよね。
怖い一面ばかり伝えられます。それもある意味では本当の姿だと思います。
でも、事前に知識を得て行動することで未来はかなり変わってきます。
逆算型の貯金をして教育資金を貯める。
奨学金のしくみを知る。
新しい情報を探す。（給付型の奨学金や返済免除になる条件など）
知っているのと知らないのでは大違い
奨学金を借りる予定でいるご家庭は、出来れば高校2年のうちから親子でしくみを勉強しましょう。
実は、もらえる給付型（返さなくていい）の奨学金もたくさんあります。
少しだけ早くから動き始めると選択肢も広がってきますよ。
奨学金を知りたい！！
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